染色作家 祐斎

染の源流

生まれは、紀州熊野。
いまでも自然の生命力が宿る、神話の世界。山の緑、川の流れにも「色」を越えた陰影濃淡がある。幼き頃に駆け抜けた林や、くぐり抜けた薮や、寝転がった川辺。魚を釣り晩のおかずにし、良いものは売りに行く。山菜、木の実、薪を拾い、生活の糧とする。子供の遊びと言えど、生き抜くための真剣勝負の場だった。自然の与えてくれるものを最大限にもらって育った。肌で触れた自然の息吹きや鼓動が、いつか私の中に入り込み「自然」が私の細胞になった。

嵐山へ

千二百年前・平安王朝からの
豊かな自然に恵まれた嵐山。
ここにきてから、
思った以上の染めが出来るようになった。
気持ち良く自分の限界を超えられる。
絹という素材と水と染料。
きっかけをつくると、
水が、濡れているところから
乾いているところへ流れ、
人間力を超えた形で表現してくれる。

→夢こうろ染とは